事業再生支援では、競争環境の激化や市場の縮小、大規模災害や感染症、過剰な投資などにより経営状態が悪化している事業者様に対して、 収益力の改善や金融機関との返済条件の交渉を目的とした経営改善計画・再建計画を作成し、事業の立て直しを支援いたします。
事業再生支援では状況により金融機関による支援を必要とせず自助努力のみで経営再建が可能な「経営改善計画」を作成する場合と、 自助努力だけでは再建不能であり金融機関による返済の猶予(リスケ)や債権の放棄などを含めた「事業再生計画」を作成する場合があります。 経営改善計画と比較して事業再生計画では金融機関に対して金融支援を求めて交渉を行う必要があり、 支援に応じてもらうためには最大限の自助努力を行っても単独での再建が不可能であり、 金融機関による支援が不可欠であることを証明する客観的で合理的な計画を作成する必要があります。 また事業再生計画の策定には多くの専門家の関与が不可欠となるため、経営改善計画と比較して非常に大きな費用が必要となります。 できるだけ早期にご相談いただくことで再建可能性や費用面でも大きなメリットがありますので、業績不振にお悩みの方はすぐにご相談ください。
事業再生支援は 経営改善計画を作成する場合と、事業再生計画を作成する場合により異なりますが、概ね以下の流れで実施されます。
まずはお問い合わせをいただいた事業者様へ訪問させていただき、簡単な状況確認や弊社にご依頼を頂いた場合の今後の流れ、 スケジュールについて説明を行い、費用の見積もりを提案いたします。このご相談については無料で承っております。
正式にご依頼をいただいた場合、まずは現状確認を行うために必要に応じて経営者様や従業員様へのヒアリングや事業所の調査、 財務諸表の確認をいたします。これらの情報を基に会社の内部分析(ビジネスモデル・正常収益力等)と外部分析(マクロ環境・市場競争環境等) を行い、現在の御社の状態について多面的な分析を行います。
現状分析を行うことで様々な課題が見えてきます。その中から現在の経営不振の真因(窮境原因)を特定し、解決可能性について検討を行います。
まずは自助努力による再建の可能性について検討を行うために、 現状分析により特定した窮境原因を解決する経営改善計画の検討を行います。 計画の中では経営改善のための各種施策について、誰がいつまでに行うのかといった具体的なアクションプランを作成し、 その施策により今後の収益力や財務体質がどのように変化するかをシミュレーションします。経営改善計画により、 自助努力のみでの再建の実現可能性が高い場合は計画を実行に移し、定期的なモニタリングを行います。 逆にもしこの時点で自助努力による再建が不可能であると判明した場合は金融機関に対して支援を求める必要が発生するため、 金融支援を盛り込んだ事業再生計画を作成いたします。事業再生計画を作成するにはより精緻な現状分析が必要となるため、 会計士や税理士による財務DDデューディリジェンスを実施し現在の財務状態をより正確に確認します。
取引金融機関の構成や、債務の規模などを考慮して再生スキームを検討します。例えば収益力の改善が見込まれ、 債務の規模も会社の収益力に対して過剰ではないが、一時的に資金不足が避けられないといった場合であれば、 返済条件の変更(リスケ)や新規融資を受ける事で再建に向かうことが可能です。しかし、 最大限の自助努力をしても収益力の改善が見込まれない場合や、収益力の改善は見込まれるが債務の規模が収益力に対して過剰である場合などは、 採算性の良い事業だけを別会社へ移す第二会社方式や債権の放棄など、より抜本的な再生スキームを検討しなければならず、 金融機関との交渉もより難しいものとなります。
ビジネス面の現状分析や財務DDの実施により明らかとなった会社の現状と、経営不振へと陥った窮境原因、 またその解決のための施策と具体的なアクションプランやスケジュール、損益計画や資金繰り計画、 金融機関へ依頼する支援内容や債務の弁済計画を取りまとめて事業再生計画を作成します。
事業再生計画について金融機関からの理解を得るために、取引金融機関に対して事業再生計画の説明を行う必要があります。 私的整理として金融支援を依頼する場合は、基本的に金融支援の内容について全ての債権者から合意を得る必要があります。 そのため、複数の金融機関から借り入れを行っている場合は、情報の格差を排除するためにも個別に説明を行うのではなくバンクミーティングを開催して 全ての債権者に対して同時に説明を行うことになります。
バンクミーティングにより、 全ての債権者から事業再生計画と金融支援について合意が得られた場合は、
金融支援が実行され計画を実行に移すことになります。
※早期の経営改善計画により、自力での再建が見込まれ、金融機関からの支援が必要ない場合は、バンクミーティングや金融支援は行われません。
事業再生計画で作成したアクションプランや損益計画と返済計画などについて、正常に実施されているか、 計画と実績との間に乖離がないかを数年間に渡り定期的にモニタリングします。また計画が思うように進んでいない場合などについては、 原因の調査や計画目標実現のための支援を適宜行います。
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